9月の台風15号の影響で、千葉県市原市のゴルフ練習場「市原ゴルフガーデン」の鉄柱が倒れて周辺住宅が損壊した問題で、鉄柱の撤去作業が28日に始まった。作業前には現場で安全祈願が行われ、撤去を受け持つ東京都の解体業者の作業員のほか、地元住民らが参加した。

被害から50日。住居が損壊した男性は「ある意味、今日がスタート。大きな区切りなのかな」と涙ながらに語った。一方で、ゴルフ場側との話し合いの場がないことへの不満も漏らし、「ゴルフ場側も被災者だと思うが、何度でも話し合いたいし、向こうから申し出て欲しい」と語った。

練習場オーナーの渡辺陽子氏も作業を見守った。「寝ても覚めても(住民に)申し訳ないと思っています」と述べたが、補償など今後の対応については「ちゃんとしないとと思っていますが、弁護士の判断でやってもらうしかない」と明言は避けた。撤去作業には約1カ月半かかる見通し。