東京都の小池百合子知事は28日夜、TBS系「NEWS23」に生出演し、国際オリンピック委員会(IOC)が20年東京オリンピック(五輪)のマラソン・競歩会場を札幌に移転しようとしていることについて「札幌ありきで話が進められていることに困惑している」と述べ、突然の方針転換にあらためて不快感を示した。

開催都市の東京都が蚊帳の外に置かれたまま、話が進んでいることにも言及。「東京を外すことは、都民を外すことにとられる。1400万人の都民も、いまだに納得できないという人が多い」と述べた。大会組織委員会に対し「もう少しお力を頂きたい」とも、呼びかけた。

変更の一因となっている暑さ対策を念頭に「これまでIOCのメディカル部門からアドバイスを頂きながら、綿密な準備を進めてきた。なぜ(方針が)変わるのか」「さらに工夫を、というならいくつか考え方はある」と指摘。「どこで何が決まったのか、過程が分からない。まだクリアな説明を頂いていない」とも述べ、突然の変更の不可解さにも言及した。

会場変更となった場合の費用負担については「会場を移します、お金を出して、というのは、道理が通らない。都がお金を出す道理は、そもそもない」と拒否する意向をあらためて表明。「あくまでも東京大会という冠がついているのは、大きなことだ」と、くぎを刺した。