乗客が新型コロナウイルスに感染したことを受けて、5日朝から全乗客が客室での待機を余儀なくされているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で、乗客のオーストラリア人男性が、船外にワインを注文し、ドローンで客室に配達させたと英紙デーリーメール電子版が9日までに報じた。

同紙によると、オーストラリア・ゴールドコーストから参加したデイブ・ビンスキンさん、ヤンさん夫妻は、客室での待機が続く毎日に飽き飽きし、ワインクラブにドローンでワインを運ぶよう、注文したという。ビンスキンさんは自身のフェイスブックに、ワインの瓶とワインを注いだグラスを両手に持ち、ベッドに横たわった自身の写真を投稿。「ドローンワインで幸せな時間」とつづった。

その上で、ビンスキンさんはフェイスブックにドローンによる配達の詳細を投稿した。それによると、7日にワインクラブから電話があったため、日本に無料の貨物を送る気があるかと聞いた上で、ワイン2ケースをドローンで配達するよう手配したという。

詳細は不明だが、ビンスキンさんが注文した数時間後にドローンが飛んできて、客室にワイン2ケースを配達したという。ビンスキンさんは「ドローンを発見した日本の警備員は混乱していたものの、ドローンの飛行を止めるようなことはしなかった」と説明しているという。

一方でビンスキンさんは「非常に困難な状況の中で、信じられないほどの素晴らしい仕事をしている」と、ダイヤモンド・プリンセスの船長と乗務員を賛辞し、感謝しているという。