新型コロナウイルスの日本国内での感染の広がりが本格化してきました。株式投資で30万円を1億円にした元サラリーマンのマル秘テクニック、今回は「危険なサインを見逃すな!」です。

すべての保有株を投げ捨ててでも、逃げ出した方がいい相場というものがあります。その相場とは「信用収縮(金融機関が貸し出しを極端に絞ってしまう)」が起きている時です。

最近であればリーマン・ショックに代表されるような07~08年頃の相場です。どんなに優良と思える株であったとしても、容赦なくたたき売られました。あの世界のトヨタ自動車ですら半値以下まで売られたのです。あまりにもひどい相場だったため、この先に何が起こるかわからないと、トイレットペーパーなどの日用品を買いだめする個人投資家さえもいました。

今となっては笑い話ですが当時は底が見えずに恐怖でしかありませんでした。逆に言えばこの信用収縮以外は、相場にそれほど大きなダメージは与えません。

今回の新型コロナウイルス、他国での戦争、疫病、天変地異、事件・事故。日常生活には大きな影響が出ることもあるのですが、株式相場はその後の復旧を株価に織り込んでいくため、最初は大きく下落したとしても、ほどなく戻ってくることが圧倒的です。

ただ気をつけるべきは信用収縮につながってしまう場合です。新型コロナウイルスの影響で会社が次々と倒産するところまでいくとかなり危ない。そうならないように国が法律を作るなりして資金を絶やさなくするのが一般的です。信用収縮が起きたなら、とにかく早く相場から逃げましょう。それだけで相場から強制退場される確率はぐっと減ります。

◆夕凪(ゆうなぎ) 1967年(昭42)、新潟県生まれ。電気通信大卒。大手IT企業に勤めながら04年に30万円から始めた投資資金で億超えを達成。12年に退職し、専業投資家の道を選ぶ。「イベント投資」の名付け親。ツイッターのアカウント「夕凪」で投資情報を随時更新中。著書に「スタバ株は1月に買え!」(東洋経済新報社)。