アルピニストの野口健氏(46)が、新型コロナウイルス感染拡大が続く中、あらためて登山の自粛を呼びかけ、遭難者については「名前の公表も検討すべき」との考えを示した。

野口氏は28日、ツイッターを更新。八ケ岳連峰登山中に遭難した男性に新型コロナウイルス感染の疑いがあったことから救助隊員らが一時自宅待機を余儀なくされたとの報道に言及し、「命が助かったのはよかった」と、男性が救助されたことについて安堵(あんど)したが、「しかし、再三、登山の自粛が叫ばれている中での登山&遭難。しかも肺炎のような症状があったとの報道に更に驚かされた」と、複雑な思いを吐露した。

続けて「遭難した彼は名前を公開されたら困るだろう。困ると思うならやめておく事」と忠告。「GW中に更なる遭難が発生する可能性大。その時には名前の公表も検討すべき」と提言した。

野口氏は、日本山岳・スポーツクライミング協会などが大型連休前に登山自粛の声明を発表した21日、ツイッターで「確かにこんな時こそ山で癒やされたくなる。しかし、山に登るためには移動しなければならない。山が混み合えば他の登山者に感染させるかもしれない。仮に遭難者が感染していたらレスキュー隊に移してしまうかもしれない。自然を相手にしている山屋(登山愛好家)には『待つ力』があるはず!」と強く訴えていた。