大阪府の吉村洋文知事(44)が新型コロナウイルス特別措置法45条3項に基づき、休業指示を出すことを検討していたが、指示の判断が下される直前に臨時休業に入った大阪市、堺市、高槻市のパチンコ3店が7日、営業を再開した。

堺市内の大型パチンコ店には午前10時の開店前には300人以上が並んだ。

3店舗は大阪府の特措法に基づく休業要請には応じず、店名公表後も営業を継続。休業指示が出る直前の4月30日から臨時休業していた。7日ぶりの再開となった。

常連客の男性(32)は「臨時休業に入る前よりも人が多い」と話した。大阪府狭山市から来た30代の男性会社員は「6日まではパチンコを自粛していたけど、きょうから“解除”です」と列に並んだ。

同店では感染防止対策として体温測定用のサーマルカメラを設置、開店前に並ぶ際には、前後の間隔を2メートル以上空けるなどを呼び掛けた。

愛知県から来た自営業の男性(41)は「昨夜、ネットで再開されると知って、車で朝早く出てきた」。休業前にも来ていた大阪市内の自営業の男性(32)は「サイトでは他の店は当面の間、休業と告知していたが、この店は5月6日まで臨時休業と告知していた。7日から再開すると思っていた」。店舗の駐車場には車両のナンバープレートが「堺」だけでなく、堺市の近隣市の登録ナンバー「和泉」、大阪市内の「なにわ」ナンバーが多く、「奈良」「和歌山」ナンバーもあった。開店後もひっきりなしに客の車両が入ってきた。

4月30日に休業指示を一転、見送った大阪府の吉村洋文知事(44)は、1日の会見でパチンコ店が営業再開した場合には「適切な処置をとっていくことになる」と話していた。