岡山県倉敷市の南部を通る一般県道で、全長約18キロの鷲羽山公園線(旧鷲羽山スカイライン)。日が落ちるととても暗く、昼間に下見をしておけば良かったと後悔する。恐る恐る車を走らせると、道の脇に車数台が止められる駐車場と水島展望台が見えてくる。鷲羽山公園線から臨める夜景は「夜景100選」「日本夜景遺産」にも選ばれており、水島展望台では水島コンビナートを中心としたパノラマ夜景を見ることができる。工場夜景ファンのみならず、家族連れやカップルにも人気のスポットだ。

水島コンビナートは総面積が約2549ヘクタールにもおよび、倉敷市の総面積の約7%を占める。東京ドーム545個分もの広さを誇る工業地域だ。同展望台には外灯がないため、車の中で撮影機材を準備してから展望台へ向かった。

眼下には無数の光が浮かび上がり見ているだけでも十分きれいで癒やされる。写真に写してみると、無機質な工場のシルエットを白やオレンジ、緑の光が照らしだし、煙突から出る煙も相まってさらに幻想的な世界を演出してくれる。SF映画のような世界を味わえる工場夜景にすっかり魅了された。【鈴木みどり】

<撮影データ>4月14日午後8時31分 ニコン「D6」 ISO感度100 70-200ミリ(焦点距離170ミリ) シャッタースピード20秒 絞り11