航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が29日、新型コロナウイルスへの対応を続ける医療従事者に敬意を表するため、午後0時40分から約20分間、都心上空を飛行した。

JR東京駅前では、飛行を一目見ようと、大勢の人が見守った。人々はスマートフォンやカメラで「ブルーインパルス」を撮影。飛行が終わると、自然と大きな拍手が起きた。

横浜市の女性会社員(36)は「家族が『この時間だったら、都心上空でブルーインパルスを見られるよ』と教えてくれて見ました。きれい」と感動。「医療従事者の方々が見ているか分からないけど、感謝が伝わればいいですね」と話した。

飛行機ファンの埼玉県の会社員(36)は撮影のため、1時間前から東京駅前で“場所取り”して待っていたという。「都心を飛ぶのを見るのは新鮮です。医療従事者の方々や入院している方々が勇気づけられればいいですね」。東京駅前には大勢の人が駆け付けたが「航空祭は何十万人と来るのでそれほど多くはないなと思いましたが、このご時世では、多いなと思いました」と話した。

中央区の女性大学教授(46)は息子(9)を連れ、飛行を見守った。「ルートをもう少し早めに公開して、医療従事者が大勢見られればいいですね」と希望した。米国在住経験があり、飛行ショーを見慣れているという息子は「楽しかった! でも、もっと近くを飛んでほしい。カラフルな方がいい」と、子供らしい率直な意見を口にした。