大阪・ミナミの道頓堀の名物人形「くいだおれ太郎」が1日、約2カ月ぶりに「職場復帰」した。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、中座くいだおれビルの入り口に立つ「業務」を控えていたが、この日午前11時、背中の太鼓とかねを「♪ドンドン・チンチン、ドン、チンチン」と鳴らしながら、復帰した。

ユーモラスな表情で、太鼓をたたき首をふる姿は“大阪の顔”。太郎復活に道行く人は足を止め、スマホで撮影した。太郎の左胸には喪章がつけられた。

くいだおれ専務取締役の柿木央久(てるひさ)さん(53)は「日本も含め、世界中で多くの方が犠牲になられた。喪章は哀悼の意とともに、再出発の意味も込めました」と話した。

緊急事態宣言は解除されたが、大阪・ミナミには以前のにぎわいは戻っていないが「太郎がにぎやかしで戻ってきてもいい雰囲気が出てきた」と柿木さん。

太郎の気持ちを代弁し「無理せんでもええから、近くに来たら見に来てや~」。