先月25日にミネソタ州ミネアポリスで起きた白人警察官による黒人男性殺害事件を発端に全米に広がった抗議デモはロサンゼルスでは、2日連続となる暴動に発展し、およそ700人の州兵が出動する事態に発展している。

無抵抗のまま白人警察官に首を膝で押さえつけられて死亡したジョージ・フロイドさんの殺害事件に抗議するデモは31日もサンタモニカなど市内複数で行われ、度重なる白人警察官による黒人殺害に抗議する人たちがメッセージボードを抱えて平和的デモ行進を行っていた。

一部の暴徒と化した人々は観光地として知られるショッピング街サードストリートプロムナードやサンタモニカプレイスを襲撃し、略奪行為が横行。多くの店舗が破壊されるなど、各地で騒然が収まっていない。

暴動はロサンゼルス南部のロングビーチにも飛び火し、パトカーが破壊され、放火も起きており、市内複数でデモ隊と警察化や州兵が衝突。警察官が催涙ガスやゴム弾でデモ隊を威嚇し、負傷者も出ている。

サンタモニカ市では異例の午後4時に外出禁止令が発令され、ロサンゼルスでも午後6時から翌朝6時まで外出禁止命令が出された。

地元メディアによると、この48時間で900人を超える逮捕者が出ているという。(ロサンゼルス=千歳香奈子)