新型コロナウイルスの影響で休業していた東京スカイツリーが2日、営業再開から2日目を迎えた。

営業再開初日となった1日、集計した午前中の来場者数は30人。混乱なく終えたという。

コロナ前、18年度は1日平均約1万2000人の来場者数があった。

この日は、曇り空であったこともあって人影はまばら。通常は3割を占めるという外国人観光客はほとんどみられず、団体ツアー客も皆無。数組の親子連れ、カップルなどが写真を撮るなどして天望デッキを楽しんでいた。

広報担当の山内朋彦さんは「昨日はあいにくの天気だったのと月曜日だったのでそこまで多くはなかったですね。今日も曇りで…」と苦笑いで話した。

同所は3月1日から休業したが、従業員が着用するフェイスシールドや、受付ブースに設置するアクリルパネル、ソーシャルディスタンス保持の目印となるテープの確保など、いつ再開しても良いように準備を重ねていたという。

営業再開にあたり、来場者、従業員の安全を第一に、考えられうる対策を講じた。地上340メートルから始まる3層ある天望デッキの2000人の定員に対して、入れる人数を2~3割に制限。チケット売り場も奇数番号のみの列に半減させ、天望デッキとそこへつながるエレベーターのスタッフが連絡を取りながら人数を調整している。

山内さんは「入り口にはサーモグラフィーを設置して体温37度5分以上のお客様はご入場をお断りしています。マスクの着用もお願いしています」。

天望デッキでは、各層の排気口から新鮮な外気を通常の2倍の量で入れており、15~20分で空気が入れ替わるようにしている。

通常は天望デッキでハグや握手などのふれあいサービスをしている公式キャラクターのソラカラちゃんもしばらくは接触を控え、入場ゲート付近で手を振ったりポーズを取るだけの役割に徹している。山内さんは「ソラカラちゃんがしているマスクはスタッフの手作りなんです」。赤い鼻先は少し出ていたが、縦25センチ、横40センチほどの巨大マスクを着用し、ポーズをとって来場者を喜ばせていた。

当面の間、外国人観光客や団体ツアー客は見込めない。山内さんは「これを機に、近くに住んでいてこれまで来たことがない方にもきていただきたいですね」と呼びかけた。