囲碁界注目のサラブレッド、張心澄(ちょう・こすみ)初段(14)のデビュー戦、第30期竜星戦予選(東京・市ケ谷「日本棋院」)の関航太郎三段(18)戦は6日午前11時42分、148手で白番関の中押し勝ち。張のプロ初白星は、次局以降になった。「ちょっと緊張しました。序盤からずっと苦しかった。全然ダメだった」と、悔しさをかみしめた。

今年3月に行われた女流特別採用試験の最終戦で7勝1敗とし、トップ合格した。曽祖父の故木谷実九段から4代続く、日本棋院所属のプロ棋士は初めてだ。張栩(ちょう・う)九段(40)と小林泉美六段(43)の長女で、小林六段の父は小林光一名誉三冠(67)、母は故小林礼子七段。故小林七段の父が故木谷九段となる。5人合わせた優勝回数は125回にもなる。

本来なら4月デビューの予定だったが、コロナ禍のためここまで延びた。3カ月遅れでブロとして歩み始めた。「打っている時は夢中になっていました。強くなりたい。一生懸命頑張りたいです」と、次に向けて抱負を語っていた。