安倍晋三首相は7日の自民党役員会で、与党が実質支援した小池百合子東京都知事の再選に加え、同日投開票された4つの都議補選で自民党候補が全勝したことについて「勝利は大きな励みとなる。この負託に応えて、新型コロナウイルス対策と経済再生に取り組んでいきたい」と述べた。

都議補選のうち、北区では自公が小池氏を支援した都知事選と対照的に、自民候補と都民ファーストの会が擁立した小池氏の元秘書を含む女性5人が激突。注目を集めたが、結果は自民候補が大勝。都民ファ候補は5人中4位に沈み、他の野党候補も伸び悩んだ。

自民内では、安倍政権の支持率が低迷する中でも都知事選と都議補選で「全勝」したため、早期の衆院解散・総選挙への期待もある。ただ、都知事選で約366万票という歴代2位の票を得た小池氏は「政局のキーマンになれる自信を深めた」(与党関係者)ことで、再び国政転身のタイミングを模索するとみられ、自民内では警戒も強まっている。二階俊博幹事長は7日の会見で、小池氏の再選が衆院の早期解散論を後押しするかどうか問われ「知事選で大きな勝利を得たからといって、自民党に良いことがあるというのは違うのではないか」と述べた。