東京都の小池百合子知事は14日、菅義偉官房長官や加藤勝信厚労相がこの日の会見で、都の新型コロナウイルス感染者で陽性と結果判明後、連絡が取れない人がいると指摘したことに対し「連絡が取れなくなっている方はおひとりです」と、反論した。

連絡の取れない人が多数いるとの一部報道内容も否定。「中には、携帯電話を鳴らしてもなかなか出てこない人がおられることは事実」としながらも「国だけでなく、都民の皆さんもご心配になると思います。数字は毎日動きますが、今日の時点では1人です」と、何度も「1人」を強調した。加藤氏は会見で「都に確認を再三お願いしている」と話すなど、都の対応に不快感を示していた。

小池氏は、コロナ感染が再び拡大する中、政府が旅行などを促進する「Go To キャンペーン」を前倒しして実施することについても言及。「ブレーキとアクセルを同時に踏むようなことでは、本当の意味での効果は出てこないのではないかと心配している。いろいろ工夫が必要」と話し、「冷房と暖房の両方をかけるようなこと」と指摘した前日13日に続いて、政府の対応を批判した。【近藤由美子】