第91期棋聖戦5番勝負を3勝1敗で制し、史上最年少で初タイトルを獲得した藤井聡太棋聖(17)が17日、第4局が行われた大阪市の関西将棋会館で一夜明けの心境を語った。

藤井は和装から一転、ネクタイにスーツ姿で登場した。両手に「探究」と揮毫(きごう)した色紙を持ち、笑顔を見せた。昨夜は深夜0時に就寝し、午前6時に起床。「普段通り、すんなり寝ることができた」。 タイトル保持者となった高校生プロは一夜明けても「まだ実感がない。これから徐々に実感する場面が増えてくるのかなと思う」と話した。それでも初タイトル奪取について「タイトルを目指していたが、遠いものであった。棋士になって成長できたことが今回の結果につながった」と話した。

昨夜は家族にも電話で報告した。「喜んでもらえた。家族は結果を知っているので、自分からはなにも。母に『よかったね』と言ってもらった」と明かした。

1日に開幕した王位戦7番勝負で木村一基王位(47)に挑戦。第2局を終えて2連勝とリードし、2冠目の獲得を目指している。第3局は8月4日から神戸市で始まる。17歳は「いい将棋を指したい」と意気込んだ。