新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、社会を大きく変容させている。日刊スポーツでは、新型コロナがもたらしたもの、ウィズコロナの生き方などを焦点とした新連載「コロナ社会を生きる」を随時掲載する。コロナ禍から、自宅でキャンプを楽しむ「家キャン」や自宅ベランダで豪華なキャンプ気分を楽しむ「ベランピング」が流行している。キャンプが趣味の「キャンプ芸人」として知られるお笑いタレント、じゅんいちダビッドソン(45)に、誰でも手軽に楽しめる「家キャン」「ベランピング」のコツを聞いた。

   ◇   ◇   ◇

-緊急事態宣言発令中は「家キャン」しましたか

じゅんいち 結構やりました。テントとタープ(日差しや雨をしのぐ広い布)を張って寝て、ご飯も床の上でガスバーナーで作って。きっちり1泊やっていました。お風呂からお湯をホースで引き、部屋でドラム缶風呂をやってユーチューブに上げたら、テレビ局からあれをやってくれと言われ、結局3回くらいやりました。これは大変なのでお勧めしません(笑い)。

-初心者でも「家キャン」「ベランピング」楽しむコツをひと言で言うと

じゅんいち 普段とちょっとだけ違う環境とちょっとだけキャンプっぽいご飯を作るだけで、雰囲気が出ます。床に敷いたレジャーシートの上で食べたり、夕方なら、100均で売っているLEDランタンを置くだけで気分を味わえます。

-キャンプ未経験者が「家キャン」「ベランピング」をする場合、何を買うといい

じゅんいち スキレット(=鉄製で厚みがあり重いフライパン)とシェラカップ(チタンやステンレス製カップ)です。スキレットで肉を焼くだけで、シェラカップでビールやハイボールを飲むだけで、キャンプ気分を味わえると思う。あとはキャンプ用の小さなテーブルとイス。「家キャン」をやらなくなっても、何にでも使えるのでいい。今の時期だと、クーラーボックスやベランダにタープが必要かも。

-簡単なキャンプグッズは身近な店で買える

じゅんいち 食器類は100均のアウトドアコーナーで全然そろいます。通販サイトでタープの安い物があるし、テントも安くて十分使えるものが2000~3000円くらいである。はまったらいいものを買えばいいと思います。

-誰でもできるお勧め簡単料理を教えてください

じゅんいち 一番簡単なのは缶詰のオイルサーディンを温め、上にネギをかけるだけでおつまみになる。よくやるのが鶏肉を焼いて塩・コショウして、上からとろけるチーズを乗せて。スキレットでやると、キャンプ飯らしくなります。

-キャンプにはない、「家キャン」「ベランピング」のメリットは

キャンプ場だと赤ワインをコップで飲むので、何だか合わないんですよ。家ならグラスが割れにくいからいいかもしれない。

-キャンプでの最大の失敗と最高の思い出は

じゅんいち 失敗は沖縄に行った時、そうめんを海水でゆでて作ったソーミンチャンプルー。塩・コショウせんでええやん、と思って。今まで食った飯の中で一番まずくて。磯を食ってるみたいでした。思い出は(ヒロシらキャンプ好きで結成した)「焚火会」6~7人でした沖縄の無人島でのキャンプ。3泊しましたが、何するわけでもなくただ一緒にいるだけですが、断トツです。ビールがなくなった人から「ビールを1本売ってくれ」と言われ、冗談でメッチャ高い値段を言ったりしていました。【近藤由美子】

◆じゅんいちダビッドソン 1975年(昭50)2月4日、兵庫県尼崎市生まれ。名古屋学院大卒。サッカー本田圭佑のネタで15年「R-1ぐらんぷり」優勝。キャンプでちょっとしたミスが多く、「へたキャン」とも言われる。キャンプで作る料理本「へたキャンごはん なんなら全品ベランダでも楽しめますね~!」(主婦の友社)を出版。キャンプ動画が楽しめる公式ユーチューブ「ちゃんねるダビッドソン」も人気。血液型B。