群馬県伊勢崎市で11日、全国で今年初の気温40度超えとなる、40・5度を記録した。

新型コロナウイルス対策でマスク着用が推奨される中、息苦しい日となった。記者が伊勢崎駅に到着した午後4時でも、温度計アプリで39・8度を記録。日差しが痛く、経験したことの無い暑さだった。

高校のサッカー部員だという男子生徒たちは日陰で涼み、水分補給。1人の生徒は「練習の最後は死にそうでした」。「練習ではマスクは着けてないけど、熱中症になりそうだった」と、コロナ禍初の40度超えに苦笑いした。

猛暑ニュースでよく地名が上がる群馬県だが、「群馬の暑さはこんなもんじゃない」と伊勢崎市に住む岡本清美さん(51)親子3人組。「尋常じゃないくらい暑い」と話すが、今年は梅雨が長く、猛暑が長期にはわたっていないため、まだ耐えられるという。ただ、コロナ対応で「マスクを着けると息苦しいし、蒸れる」。汗でぬれた時に備え、常に替えのマスクを持ち歩いているという。「やっとスカッとした夏が来た」と笑った。

親子が食べてきたという駅前の和菓子屋「親玉商店」のかき氷を食べに行った。店員の横堀しのぶさんは「恐ろしい暑さ。かき氷が1週間前の倍、売れていてもうすぐ完売です」。うれしい半面、コロナ対策の換気が必須で「店内に冷房が全く効かない」のが悩みだという。削った氷が暑さですぐに溶けてしまうため、削る部屋や皿をキンキンに冷やすなどの工夫をしている。毎年恒例の暑さには慣れっこだったが、感染症対策とのダブルパンチに「ここまで暑いと本当に大変になる」と話した。【佐藤勝亮】

◆伊勢崎市 群馬県南東部、関東平野の北西に位置する。前橋市、高崎市などの群馬県主要都市に囲まれ、南部には利根川が流れる。面積は139・44平方キロメートル。2005年に伊勢崎市、赤堀町、東村、境町が合併して現在に至る。2016年現在の人口は約22万人。主な出身有名人は、漫画家あだち充氏、backnumberのドラム栗原寿など。