台風10号の影響で、長崎県対馬市の和多都美(わたづみ)神社の「一の鳥居」が7日、倒壊した。同神社正面にある鳥居5つのうち、2つが海中に建立されており、「一の鳥居」はその1つにあたる。

禰宜(ねぎ)の平山雄一さん(34)によると、7日朝、高さ約10メートルの鳥居が倒れているのを確認したという。「町のシンボルでもあり、観光名所でもあるので、悲しいことです」と話した。「町の声もありますし、できるだけ早く復興したい」との意向も示した。

対馬観光物産協会HPによると、同神社は古事記に登場する海神の娘・豊玉姫(とよたまひめ)を祭る海宮で、古くから竜宮伝説が残されている。観光名所としても人気だった。

平山さんによると、過去にも台風で海中に建立されていた鳥居が倒壊。89年再建時に、復興祈願なども兼ねて、「一の鳥居」が新しく建てられたという。