渡辺明王将(名人・棋王=36)への挑戦権を争う、将棋の第70期王将戦挑戦者決定リーグが22日、開幕した。

午前10時から東京・千駄ケ谷「将棋会館」では注目カード、藤井聡太2冠(18)対羽生善治九段(49)が始まった。先手後手は事前に決まっており、先手の藤井は先手7六歩、後手羽生後手3四歩と、お互いに角道を開けてスタートした。

両者の公式戦での対決は、初顔合わせとなった18年朝日杯準決勝からこれまで藤井の4戦4勝。昨年のこのリーグでも快勝している。藤井は今年7月に史上最年少で初タイトルとなる棋聖を獲得すると、8月にも王位も獲得し、今回3冠チャレンジを目指す。

対する羽生は前局である19日に、竜王戦挑戦権を獲得したばかり。27日に50歳となるが、タイトル獲得通算100期(これまで竜王7、名人9、王位18、王座24、棋王13、王将12、棋聖16の計99期獲得)という大目標に向けて動きだす。

7人総当たりで行われるこのリーグ。今期は藤井、羽生のほか、広瀬章人八段、21日に叡王を獲得して2冠となった豊島将之竜王、永瀬拓矢王座、木村一基九段、佐藤天彦九段と、新旧タイトル獲得経験者ばかりの豪華メンバーだ。年内までの短期決戦で、成績最上位者が渡辺王将への挑戦権を得て、来年早々から開始予定の7番勝負を行う。

持ち時間は各4時間。昼食休憩を挟んで、22日夜までには決着の見込み。