菅義偉首相は21日、新型コロナウイルス感染症対策本部を官邸で開催し、観光支援事業「Go To トラベル」と「Go To イート」の運用見直しを表明した。

経済再生を優先してきた首相にとって、肝いり事業の方針転換を迫られた形だ。「Go To トラベル」は対象地域や時期が決まっていない生煮えの公表となり、旅行客や事業者に混乱が広がりそうだ。

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航空・旅行アナリスト鳥海高太朗氏 「Go To トラベル」を使った旅行のキャンセル料の問題は大きい。宿泊だけの場合、各施設が設定するルールに基づくが、特にパッケージツアーは「-トラベル」割引後ではなく、割引前の料金に対してキャンセル料がかかるため、直前になればなるほど高額になる。だから「本当は様子見したいが、高額なキャンセル料を払うくらいなら、予定通りに旅行に行く」といった声が多い。無料でキャンセルもしくは日程を変更できるルールを作るなど選択肢を増やした方が、感染拡大防止につながるのではないか。