大阪府の吉村洋文知事(45)は23日に出演した民放番組で、「Go To トラベル」から大阪市の一時除外を国に要請すると明らかにした。

早ければ、27日から大阪市内の飲食店などに時短営業を要請する考えも示した。大阪市の松井一郎市長とも相談し、24日に府の新型コロナウイルス対策本部会議で決定する。

吉村氏は「感染が右肩上がりの状況では、感染の頭を抑え、下がっていくまで大阪市内はGo To トラベルの受け入れを一時停止すべきだ。国に要請したい」と述べた。27日をメドに停止したいとし、理由として「大阪は繁華街と観光地が一体となっている」と地域の特性を挙げた。また大阪市内の飲食店などに午後9時までの時短営業を要請する意向も示した。

大阪府では23日、281人の新型コロナ新規感染が発表された。22日時点で府の重症者は計91人となり、重症病床使用率は44・2%。府のシミュレーションでは24日にも重症病床使用率が50%に達し、12月7日には100%になる。集計方法を切り替えた16日を除き、10日から200人以上が続いているのが現実で、吉村氏は「重症者用の病床が逼迫(ひっぱく)しつつある。なんとか医療崩壊を防ぐ対策をしたい」と強調した。【松浦隆司】