東京都の小池百合子知事は30日、都庁で臨時記者会見を開き、新型コロナウイルス感染拡大が広がる若い世代に向け「若い人に言いたいことがあります。コロナを甘くみないでください」と強く訴えた。

この日の新規陽性者数は過去2番目に多い944人を確認。重症者数は過去最多85人となった。会見前に行われた東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議では有識者らから、過去1週間で確認された5007人の感染者のうち、20代が26・7%、30代が20・3%と、20~30代で全体の約5割を占めることも発表された。

小池氏は「若いから大丈夫と思っている方もいらっしゃるかもしれないが、入院者も重症者も、長引く後遺症に悩まされている人もいる」とし、若者の夜間外出禁止なども呼び掛けた。

医療提供体制に関しても、現在の増加比約134%であと2週間続くと、来月中旬には新規感染者数が1136人になる推測だ。

これまでは約25%の新規感染者が入院を余儀なくされていることから、2週間後には4828人に達する数字が算出され、都が医療施設に要請している4000床を超える懸念も高まってきた。

小池氏は「かつてない大きな第3波に。いつ感染爆発が起きてもおかしくない状況。この年末年始で感染が抑えられなければ、緊急事態宣言の発出を要請せざるを得なくなる」とも発言。状況悪化が止まらなかった場合の、2度目の緊急事態宣言の可能性に言及した。