今年5月17日の放送開始が決定したNHK朝の連続ドラマ小説「おかえりモネ」のロケ地となった宮城県登米市が、13日夜に発生した福島県沖地震の被害を受けた。宮城県、福島県で最大震度6強。登米市でも震度6弱を観測した。ヒロイン長浦百音を演じる女優の清原果耶(19)も訪れて会見などを行った登米市教育資料館も、修復した壁の一部や窓ガラスが破損した。

16日、同館担当者は「このあたりは登米市の中では地盤のしっかりした場所。他の地区では被害が大きかったところもあるが、この程度で済んだのだと思う」と述べ、東日本大震災時のような被害拡大にはつながらず、安堵(あんど)の表情。「春からは全国放送される。登米市、宮城県に来てくれる方も増えると思う。3・11から10年がたち、今回の地震にも耐え、東北頑張ってるなということを感じてもらえたらうれしい」と期待を寄せた。

同館は1888年(明21)に落成した旧登米高等尋常小学校の一部。木造2階建てで、1981年(昭56)には重要文化財に指定された歴史的建造物として観光名所にもなっている。市内の警察資料館ではマネキンが倒れ、迫図書館や迫体育館でも、ようやくこの日から臨時休館を解除。迫武道館では落下物などの被害が大きく、当面の間は使用禁止の状態が続く。【鎌田直秀】