岩手県の大船渡市、陸前高田市などの「気仙地区」では、「キャッセン大船渡」が復興商店街としてにぎわう。

同地区の方言で「いらっしゃい」を意味する「きゃらっしゃい」が語源で大船渡市内の複数商店街が結集した。企業、行政、店主、市民が連携して、約30店舗の商店街が、17年3月29日にオープン。地元の生活拠点の役割も担う。飲食店、雑貨屋などに加え、ライブハウスなど店舗は多種多様。田村満社長(74)は「顔が見られる付き合いができていることが良い」と話す。ごみ清掃や花植えなどは、地元住民がボランティアで協力する。

田村社長には大きな夢がふたつある。1つは「サザンオールスターズは名曲『TSUNAMI』を被災地に考慮して封印している。ここで解禁して歌ってほしい」。さらに「陸前高田の新しい球場に屋根を付けて、『朗希スタジアム』にしてほしい。我々の誇りですから」。陸前高田出身のロッテ佐々木朗希投手(19)の活躍による支援も願う。