新型コロナ対策分科会の尾身茂会長は5日の参院決算委員会で、「東京も大阪のような状況になる可能性がある」と、感染拡大が続く大阪の状況に東京も陥る懸念を強調した。立憲民主党の古賀之士氏の質疑に対し「クラスターが多様化している。昼夜かかわらず、人流がかなり増えている。変異株の割合が東京も含めて少しずつ増加している」などと現状を分析した。その上で尾身会長は「こうした状況を回避するためには、どんな効果的な対策を打てるのかということを、そろそろ真剣に検討すべき」と提言した。

この日から3府県にまん延防止等重点措置が初適用された。菅義偉首相は「現時点において、第4波といった全国的な大きなうねりとまではなっておりませんが、政府としては強い警戒感を持って対応することが必要」としたものの、尾身会長ら専門家の分析と見解にズレを感じさせた。