1月の埼玉県戸田市議選で初当選したスーパークレイジー君議員(34=本名西本誠)が9日、戸田市選挙管理委員会から当選無効の決定を出された。

公職選挙法で定められている選挙区内での3カ月以上の居住要件を満たしていない異議申し立てが市民からあり、調査を受けていた。21日以内に、決定の取り消しを求める審査の申し立てが可能。同議員は「去年の10月から住んでいた家の名義人が違うこともあったので、クロになってしまうとも思ってはいた。今後は弁護士をつけたい。自分に投票してくれた方の思いもありますし、心配してくれている方もいる。当然、今後も戦っていきたい」。議員を継続する姿勢を、最後まで貫き通す覚悟だ。

同議員は昨年10月上旬から戸田市内に居住していたことを主張している。だが、居住地は知人の親族の名義だった。居住実績を証明する領収書などの提出も不十分だったことから判断された。

選挙管理委員会担当者も「決定的な証拠があったというよりは、総合的な判断です。居住地の名義が当選人ではなかったのが大きい」と決定理由を示した。

同議員は都知事選立候補時を含め、金髪や白の特攻服姿で街頭演説を行うなど注目を集めた。歌手や銀座のクラブ店長などの経歴を持つ。1月31日投開票の戸田市議選(定数26)で、36人の候補者中25番目の912票を獲得して当選した。