大阪府は14日、対策本部会議を開き、新型コロナウイルスの感染対策として、15日から府内の小中高校に対してクラブ活動の原則、自粛を要請することを決めた。また大学にもクラブ活動の自粛を求めるとともにオンライン授業化、企業へのテレワーク徹底を要請することも決めた。要請する期間は「まん延防止等重点措置」が適用されている5月5日まで。

会議後、吉村知事は「重症病床はかなり逼迫(ひっぱく)している。感染の分布を見ると、変異株は若い世代への感染力が強い。変異株では10代以下の感染が10%以下だったが、変異株では約20%。学校での感染対策を強化する必要がある」と危機感をにじませた。

府内の重症病床使用率は9割を超え、逼迫(ひっぱく)している。藤井睦子健康医療部長は「確保している病床数を入院者がオーバーフローしている。どんどん重症者が積み上がっている状況。これが大阪を襲っている大変な危機です」と強い危機感をにじませた。専門家からは「できる限りの対策をすべてすべき」と意見が寄せられた。

原則、クラブ活動の自粛を要請するが、公式試合などが控えている場合について、吉村知事は「学校に判断していただきたい。公式戦であったり、将来の人生を左右する部活動もある。学校での状況が違うこともある。個別の判断していただきたい」と見解を示した。【松浦隆司】