東京都の小池百合子知事は22日、前日21日に政府へ要請した緊急事態宣言の発令を前に「関西圏の状況を見ましても、一刻の猶予もないと考えております」と危機感を抱いた。この日、都の新規感染者数は2日連続で800人を超える861人。

東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議でも「N501Y」「E484K」の変異株が全体の89・3%に増えている報告も受け「N501Yは最大で従来株より1・9倍、感染力が高いという報告もある。2週間後には新規感染者が2000人を超え、入院者も6000人を超える想定」と頭を悩ます。

緊急事態宣言での措置内容に関しても「ゴールデンウイークという特別な期間で、人の動きが活発になる重要な時期。変異株の猛威がより強いため、これまで通りでは抑え込めない認識のもと、いま密に話をしながら効果のある対策を考えております」と述べた。

小池氏はマスクを二重にして会議に臨んだ。記者から「気合の表れか?」と質問を受けると「いつも気合を入れています」と語気を強めた。「皆さんに寝ているのかと言われますけれども、これからも行けるところまで都民の健康と命を守っていきたい」とあらためて決意した。

また、都内大学のオンライン授業に飛び入りでゲスト参加し、コロナの感染拡大防止を呼びかけた。東京都立大、早大、駒大の学生に向け「路上飲みとかはやめてほしいし、今はみんなと一緒の楽しい時期にはならないけれど、人生のここのところを一緒に頑張りましょうねとお伝えいたしました」。若い年代でも重症化する恐れのある変異株のまん延を懸念した。