8日の聖火リレーは長崎県の2日目。五島出身のシンガー・ソングライター龍崎鬼一朗(38)が五島市でのスターターとなった。丸木漁港から漁船に飾られた多くの大漁旗と地元民に送り出された。「普通だったら魚が多くとれたときに掲げるものなんですが、これが島のおもてなしなんです。はためく大漁旗は誇らしかったです」と胸を張った。

2007年にデビューして、09年には五島市ふるさと大使に任命された。「島に聖火がやってきたことをテーマに歌を書き上げて、(聖火の記憶のない)小さな子どもらに伝えていけるようにしたいと思っています」と話した。

龍崎は「5月10日は何の日か知っていますか?」となぞかけをして、「五島(ごとー)の日なんですよ。そんな小さなことでもいいので島をアピールできたらうれしい」と笑ってトーチを天に突き上げた。

◆8日の聖火リレー 最終区佐世保市でのアンカーは日米球界で活躍した城島健司氏(44)。小学生のころを野球教室での王貞治さんの指導でプロを目指すことを決意した。その思いをつなぎ佐世保市民への感謝の気持ちとして「トーチを握った」と話した。

9日は佐賀県に入る。太良(たら)町からスタートして唐津市まで9市町を巡り、10日は基山町を出発して11市町を巡っていく。9日第7区の伊万里市では2016年リオ五輪の7人制ラグビー日本代表キャプテンで、「ミスターセブンズ」とも呼ばれた桑水流(くわずる)裕策氏(35)が走る。3日に現役引退を発表したばかりで、地元で“ラストラン”に臨む。