藤井聡太2冠(王位・棋聖=18)が最上級のA級昇級を目指す、将棋の第80期順位戦B級1組3回戦、屋敷伸之九段(49)戦が13日午前10時から、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で始まった。先後は事前に決まっており、先手屋敷先手2六歩、後手藤井後手8四歩とお互いに飛車先の歩を突いてスタートした。両者の対戦成績は、藤井の2勝。順位戦では、初顔合わせとなる。

今期の順位戦はお互いに現在1勝1敗。屋敷は初戦で木村一基九段(47)に勝ち、2回戦で三浦弘行九段(47)に敗れた。藤井も初戦で三浦を下したが、2回戦で稲葉陽八段(32)に黒星を喫した。2年前の3月から続いて順位戦での連勝を「22」で止められており、仕切り直しとなる。

本来なら17日に予定されていたが、前倒しされた。藤井が18日に渡辺明名人(37)の挑戦を受ける第92期ヒューリック杯棋聖戦5番勝負第2局(兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」)を控えているためだ。29日からは、お~いお茶杯第62期王位戦7番勝負第1局(名古屋市「名古屋能楽堂」)も始まる。タイトル防衛戦の合間を縫って、順位戦、本戦ベスト4の叡王戦、決勝トーナメント入りを果たしている竜王戦をこなす。

順位戦はA、B1、B2、C1、C2の5クラス制。1年1期でリーグ戦を行い、成績優秀者が各クラスの定員に応じて昇級する。逆パターンもある。最上級のA級は、成績最上位者が渡辺明名人への挑戦権を獲得する。

持ち時間は各6時間。13日夜遅くには決着の見込み。