将棋の里見香奈女流四冠(29)が17日、大阪市の関西将棋会館で指された第63期王位戦予選6組1回戦で、有森浩三七段(58)を破り、公式戦の対男性棋士の通算30勝目を挙げた。日本将棋連盟によると、女流棋士が男性棋戦で挙げた公式戦通算勝利数で、清水市代女流七段(52)の29勝を抜き、単独トップに躍り出た。

終局後、里見は「きょうはずっと苦しい将棋だった。もっと力をつけなければいけない」と振り返った。 里見は2日に女流王位を防衛し、女流通算タイトル数で清水を抜き、歴代最多の44期目を獲得したばかり。いずれも女流棋界のレジェンド・清水を抜いての記録達成に「うれしいことではあるが、技術面や人間的にも清水先生みたいになれたらなと思う」と謙虚に話した。

竜王戦、棋王戦、棋聖戦などの男性棋戦には女流棋士枠があり、女流棋戦で好成績を収めれば出場できる。