次期衆院選の前哨戦となる東京都議選(定数127)は4日、投開票された。無投票当選の小平市(定数2)を除く、41選挙区125議席で争われたが、小池百合子都知事が選挙戦最終日限定で出陣した都民ファーストの会は劣勢予測を覆す善戦で「小池劇場」の威力を見せつけた。 巻き返しを狙った自民党は惨敗した前回より議席を伸ばす勢いだが、自公であわせても過半数64議席には届かないことが確実となった。

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政治ジャーナリストの角谷浩一氏 メディアが厳しい評価をしていた都民ファーストが議席減になったものの健闘、特別顧問を務める小池百合子都知事の戦術は自民・公明が悲鳴を上げる事態となった。一度は都ファを見限り自民についた公明は再度知事与党を目指すのではないか。一方、小池マジックで都ファが躍進したことで小池さんは噂される国政に転出しにくくなるのではないか。ここで都民を捨てて3か月以内にある衆院選に進めば都民はどう感じるか。五輪とコロナ対策で財政が極めて厳しくなる都政を引き続き担うのか否か、小池さんは悩ましい立場になるのではないか。