東京五輪の聖火リレーは16日、東京で8日目を迎え、公道では最後となるリレーを島しょ部で行った。離島の八丈町では、ひょうたん島接骨院の院長で柔道整復師の浅沼剛成さんが聖火をつないだ。

浅沼さんはトーチに火をともすと1歩1歩踏み締めるように走りだした。「東京都の中でも島で走らせて頂いたのは感謝しかありません。『最後までつなぐぞ』という気持ちでした」と感極まった様子で話した。

浅沼さんは柔道整復を全世界に広めようと01年から約8年間、アメリカのサンフランシスコ州に滞在。現地の道場で救護係として活動した。「全世界に柔道の仲間ができました」と語り、08年北京五輪では柔道アメリカ代表のメディカルトレーナーとして帯同した。また、3年前には腎不全を患い移植手術を受けた。「元気な姿をみせて、支えてくれた仲間に恩返しがしたい」と話した。【沢田直人】

◆16日の聖火リレー 東京で8日目を迎えた。八丈村や小笠原村などの島しょ部では、最後となる公道でのリレーが行われた。調布市、三鷹市、武蔵野市の走行予定だったランナーは武蔵野陸上競技場で点火セレモニーを行った。元バレーボールの木村沙織さんが登場した。17日は練馬区でトーチキスのみのイベントを行う。タレントで歌手の中川翔子が聖火をつなぐ。