れいわ新選組の山本太郎代表(46)が12日、東武鉄道新越谷駅前で街頭演説を行い、衆院選(19日公示、31日投開票)出馬意向を取り下げた東京8区以外で、立候補する決意を明かした。「立候補の権利は、すべての人に担保されている。今回の選挙を諦めたわけではなく、私は出ます」。新たな立候補選挙区に関しては、「野党共闘していくと決めたからには、一定の配慮が必要になってくる。慎重にならないといけない」と、具体的な出馬選挙区への交渉状況には言及を避けた。

8日にはゲリラ街頭演説を行い、12年に衆院選初出馬した思い出深い東京8区から野党統一候補として出馬することを表明した。だが、同区で立憲民主党公認予定候補だった吉田晴美氏の支持者らから、山本氏の出馬に困惑や怒りの声が上がったことにより、前日11日に出馬取りやめを決定した。立憲民主党の枝野幸男代表らとの意見の食い違いもあったが、山本氏は「今回は地元への説得が十分でなかったので『この人を下げるのか』と熱が上がってしまった。騒ぎになることは本望ではない。目的はもめることではない」と説明。「私のやるべきことは自公政権を引きずり降ろして、消費税5%にまずしたいのと、コロナ対策。力を合わせないと政権交代なんて起こらない。これに関してはもういい。もめている場合じゃない。いったん終わらせようということ。次にいかなきゃ」。立憲民主党に対するわだかまりは一時封印し、出馬準備を進める。【鎌田直秀】