衆院選東京5区に日本維新の会から立候補している田淵正文氏(63)が新型コロナウイルスに感染したことが28日、分かった。事務所が田淵氏のフェイスブック(FB)で明らかにした。公示後の候補者の感染判明は初めてとみられる。

田淵氏は入院中という。事務所は感染者について、メールでの取材に「現時点で入院6人、ホテル療養1人」と回答。クラスター(感染者集団)が発生したとしている。

田淵氏は25日にFBに「23日、体調不良を訴えた当事務所スタッフがPCR検査を受けたところ陽性と判明しました」と防護服姿の人物が選挙事務所内を消毒する映像とともに投稿。「行動をともにしていた私自身もPCR検査を行った」「当面、街宣などの選挙活動は休止し、残りの期間はネットを中心に政策を訴えていく」などとしていた。

28日には、事務所がFBで、田淵氏の感染と入院を報告し「保健所の指示に従い適切に調査をすすめている」などと投稿。事務所は田淵氏について「25日から入院している」とメールで答えた。陣営は現在、ネットや電話など人と接触しない形で活動しているという。田淵氏は20日の松井一郎代表など、複数の応援を受けていたが、FBには「応援に入った外部の関係者に現在のところ濃厚接触者と判定された方はいない」と記している。

田淵氏は東大卒の内科医。目黒区のクリニックで院長を務め、新型コロナ患者の診察にもあたっていたという。事務所は取材に「お騒がせし誠に申し訳ございません。いかなる経緯であろうとも当事務所の不手際です」などと関係者らに謝罪している。

東京5区には、自民党の若宮健嗣氏(60)と立憲民主党の手塚仁雄氏(55)も立候補している。