ZOZO創業者でスタートトゥデイ社長の前澤友作氏(46)が乗り込んだ、ロシアの宇宙船ソユーズが国際宇宙ステーション(ISS)へのドッキングに成功したことについて、ロシア国営テレビは「ISSに12年間、宇宙旅行者は存在しなかった」「ISSに2人の観光客を同時に送り込んだのは史上初めて」などと、ロシアにとっても歴史的な宇宙飛行であると報じた。

ロシア国営テレビ電子版は、ソユーズMS-20の操縦士アレクサンダー・ミシュルキン宇宙飛行士(44)が、今回で3度目の宇宙飛行となる経験豊かな宇宙飛行士だと紹介。その上で「乗組員は宇宙飛行士と、日出づる国・日本からの観光客2名。日本の億万長者・前澤友作氏とビジネスパートナーの平野陽三氏(36)。ISSに観光客2人が同時にいるのは初めて」と、1人の宇宙飛行士が2人の民間人を同時に宇宙に導いたことは初めてだと報じた。

前澤氏が乗り込んだソユーズMS-20はは、8日午後0時38分(日本時間同4時38分)カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、約6時間後の同6時48分(同10時48分)国際宇宙ステーション(ISS)へのドッキングに成功。同9時11分(日本時間9日午前1時11分)に、双方がつながったハッチが開けられると、同氏と同行して滞在の様子を撮影する関連会社役員の平野氏はソユーズからISSに入り、初めてISSに滞在する日本人の民間人となった。前澤氏は「宇宙だよ~! ありがとう!」「着いちゃったよ。本当にステーション、あったよ」などと感想を語り、歓喜した。日本人の商業宇宙飛行は、90年の元TBS記者秋山豊寛氏以来31年ぶり2人目となる。

またロシア国営テレビは、前澤氏が100の撮影テーマを世界中から広く募集し、自身のYouTubeチャンネルで動画を公開するプロジェクト「宇宙でやってほしい100のこと」にも強い関心を寄せているようだ。「ISSでは前澤氏が100の任務を遂行する予定で、彼の仲間(平野氏)が全てを動画に記録し、ウェブに投稿します。例えばビジネスマン(前澤氏)は水彩絵の具で絵を描いたり、バドミントンをしようとしたりします」と報じた。

前澤氏はISSに12日間滞在し、20日にカザフスタンに帰還する予定。