日本の民間人として初めて国際宇宙ステーション(ISS)に滞在した、衣類通販大手ZOZOの創業者でスタートトゥデイ社長の前澤友作氏(46)が、地球への帰還から2日後の22日、ロシアの首都モスクワで会見を開いた。

次の夢を聞かれると「月に行くことです」と即答。米宇宙ベンチャー「スペースX」と契約し、23年に予定する民間人初の月周回飛行プロジェクト「dearMoon」を見据えた。ISSから宇宙空間に出ることはかなわなかったが「次回はやりたい」と強い意欲を見せた。

前澤氏は、宇宙に滞在した12日間は長かったかと聞かれると「短かったです」と答えた。8日午後0時38分(日本時間同4時38分)にソユーズMS-20に乗り込み、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、20日午後12時13分に帰還モジュールでカザフスタンに帰還。元TBS記者の秋山豊寛氏以来31年ぶり2人目の日本人の商業宇宙飛行となったが「慣れるまでに3、4日、かかる。慣れてから8日…もうちょい、いたかった。20日くらい、いられたらうれしい。30日は長い」と語った。

日ごろ、訴える世界平和を宇宙で実現する方法は? と聞かれると「宇宙から地球を見ると、お考えが変わるかも知れない。特に国を動かすような偉い皆さまに宇宙に行って欲しい」と語った。一方、自身の考え方の変化については「地球を大事にしようと思った。缶詰を食べた後は小さく折り畳み、ゴミはしっかり分別します」と力を込めた。【村上幸将】