箱根駅伝で総合優勝を果たした母校青山学院大の選手が5区を走る写真を自身のツイッターに投稿し、沿道応援自粛が呼び掛けられていた中で賛否両論の声が上がっていた立憲民主党の蓮舫参院議員が3日午前、宿泊した旅館をあとにし、取材に応じた。2日の往路で、青学大の選手が走る姿を撮影した写真とともに「5区!!! がんばれ、母校」とツイートしたことに関して、「沿道の写真をSNSにあげましたが、宿の前でソーシャルディスタンスを保ちながら拍手での応援でした。以降は部屋のテレビでの観戦を行っています」とコメントを出した。再び、宿泊先の前を選手らが走った3日の復路の6区は、沿道には出ずにテレビで応援した。

思い出深い場所での宿泊と箱根駅伝だったという。蓮舫氏はコメントで「父との思い出の宿に3年ぶりに母と逗留しました。母が小学生の時からずっと見ていた箱根駅伝。当時は雪の寒さの中での駅伝とのことですが、彼女は、今は、わたしの母校と娘の母校の応援が出来ることを楽しみにしています」とした。家族での貴重な時間を過ごしたことも明かした。

青学大は10時間43分42秒の大会記録で完全優勝を遂げた。蓮舫氏もツイッターで「総合優勝、大会新記録。母校の力強さに感動です。それ以上に参加した全ての大学選手の走る姿に感動です。みんな素晴らしい。『smile』『笑顔を』『いいよいいよ、そうそう』『お前すごいよ』。各大学監督の選手への声がけに愛情しか感じません。支えた全ての人に感謝です。ありがとうございます」と祝福した。

主催の関東学生陸上競技連盟(関東学連)はホームページ上などで「応援したいから、応援にいかない。」のキャッチコピーを掲げ、2年連続となる沿道での観戦や応援の自粛を求めていた。新型コロナの感染防止対策の徹底として「スタート・フィニッシュ地点および中継所、コース沿道での応援、観戦はお控えください。テレビなどでの応援、観戦をお願いします」。例年は各出場大学が沿道で応援することも風物詩だったが「大学関係者、OB・OG、同窓会組織など卒業生の方や、選手のご家族の沿道での応援や観戦もご遠慮ください」と“身内”にも呼び掛けを徹底していた。スタートやゴール地点でのイベントやプログラム・グッズ販売、飲食提供ブース設置なども中止したほか、号外や小旗配布も行わなかった。【鎌田直秀】