漫画家の水島新司さんが10日、肺炎のため東京都内の病院で死去した。82歳だった。

水島さんは野球漫画の第一人者として知られ、数多くの作品を残した。1958年、新人漫画コンクールに「深夜の客」を投稿してデビュー。1970年に始まった「男どアホウ甲子園」が最初の大ヒットとなった。以降、2018年8月に発表した最後の作品「あぶさん」の読み切りまで、約48年間もヒット作を出し続けた。デビューから数えれば、約60年間も休むことなく書き続けたことになる。

代表作は「ドカベン」シリーズ。当初の連載を終えても、プロ野球編、スーパースターズ編、ドリームトーナメント編などが続き、主人公の山田太郎、サブマリン里中智らが躍動した。

また、酒豪の強打者・景浦安武を主人公にした「あぶさん」は、1973年の連載開始から2014年に最終回を迎えるまで、41年にも及んだ。