株式投資で30万円を1億円にした元サラリーマンのマル秘テクニックの「実践編」。今回は株式市場における「4つのシーズン」についてです。

もうすぐ競走馬の種付けシーズンですね。メインは4月、5月とのことですが、早いところでは2月あたりから始まるようです。サラブレッドの発情期や妊娠期間、日本中央競馬会(JRA)のレーススケジュールなどを考慮すると、種付けシーズンはほぼ決まってしまうようです。

株式相場においてもシーズンがほぼ決まってしまうものがあります。それは決算発表シーズンです。ピークは年に4回あり、1月下旬から2月中旬、4月下旬から5月中旬、7月下旬から8月中旬、10月下旬から11月中旬までです。

3月末に決算の区切りを設定している企業が多いため、そうなってしまうのです。実は1月下旬から2月中旬は、年4回のピークの中でもTOB(株式公開買い付け)の発表が集中しやすい時期です。決算発表と同時にTOBを発表することが多いのです。

保有株がTOBとなれば、一気に20%を超える株価上昇が期待できます。なぜこの時期に集中するのか? 3月末の本決算前の税務的な理由があるのかもしれません。前回のコラムで、TOB発表は「大安」に発生しやすいとお話ししましたが、1月下旬から2月中旬の決算発表シーズンは「仏滅」だけが少なく、他はまんべんなく発表されていますので、「大安」にこだわる必要はありません。決算日だけを狙えばOKです。

TOBがうわさされている銘柄は数多く、正直狙って当てるのはかなり難しいです。この時期だけ、PBR(株価純資産倍率)が1倍割れのバリュー銘柄を中心に宝くじ感覚で買ってみるのも面白いと思います。

◆夕凪(ゆうなぎ)1967年(昭42)、新潟県生まれ。電気通信大卒。大手IT企業に勤めながら04年に30万円から始めた投資資金で億超えを達成。12年に退職し、専業投資家の道を選ぶ。「イベント投資」の名付け親。ツイッターのアカウント「夕凪」で投資情報を随時更新中。著書に「スタバ株は1月に買え!」(東洋経済新報社)。