東京都の小池百合子知事は4日の定例会見で、今月1日に亡くなった作家で元都知事の石原慎太郎さんの自宅を2日に弔問に訪れた時のことに、質問に答える形で触れた。

自宅に安置された石原さんの様子について「ご子息たちが、お見送りのいでたちを考えておられたと思う。とてもおしゃれだった」と述べた。その上で「作家であり政治家であり、いろんな顔をお持ちだと思うが、ふと、ああ、石原さんはヨットマンだったんだと、改めて感じた」と、明かした。

「ヨットマンはゴールに向かって、波や風を読んだりしながら艇を動かしていく。石原さんは波を読むというか、波をつくって、うねりをつくって、風を読むというか、風を吹かし、時には嵐を呼んだ。弟さんではありませんが。それでゴールに突き進む。そういうヨットマンだったのではないかと思っている」と、石原さんの弟、故石原裕次郎さんの代表作「嵐を呼ぶ男」にかけて話した。

その上で、生前の業績を念頭に「『おれがやるんだ』という強い意志を持って、進めてこられた。いろんな意味で学ばせていただいた」としのんだ。

「長いお付き合いでございました。謹んでお悔やみ申し上げたい。これまで築いてこられたレガシー(遺産)、功績を、東京都にさらに生かしていきたい」とも述べた。