将棋界最年少の19歳6カ月で5冠となった藤井聡太新王将(竜王・王位・叡王・棋聖=19)が13日、王将奪取から一夜明けて東京都立川市のホテルで記者会見し、「一夜明けて、改めて王将獲得の喜びを実感を持って感じるところがあります」と語った。

和装から一転、紺のスーツ姿で登場した藤井は「今までと同じように実力を高めていくことを見据えて取り組んでいけたら」と抱負を語った。

地理が得意の藤井は現在地は、宿泊先ホテルの部屋から見える富士山なら何合目か? 質問されると「将棋はとても奥が深いゲームで、どこが頂上なのかは全く見えない。まだ頂上が見えない意味では森林限界の手前。上の方には行けてないです」と表現した。

史上最年少での5冠達成と北京五輪のメダルラッシュと同様に日本を沸かせた。「今回、オリンピックはあまり観戦はしていませんけど、スポーツ選手の方であったり、各分野のトップの方の活躍は自分にも刺激を受けることは多いです」と話し、趣味のチェスに例えて「氷上のチェス」ことカーリングについて「自分は全然詳しくはないのですが、機会があれば見てみたいと思います」と笑顔を見せた。

【盤面図】渡辺王将が投了し、藤井5冠が誕生した盤面

藤井は自身最多の5タイトルを同時に保持。羽生善治九段(51)の22歳10カ月を抜いて最も若く5冠に輝いた。