立憲民主党の泉健太代表は25日の会見で、今夏の参院選へ向け、国民民主党に申し入れている候補者調整について共闘や選挙協力は含まず、「候補者の調整のみ」と明言した。2020年に旧立民と旧国民が合流して現立民が発足した。旧国民出身の泉氏は、昨年10月の衆院選で共闘した国民について「成り立ちからすれば兄弟。兄弟だからと言って性格が一緒な訳でもなければ、行動が常に一緒な訳ではない。兄弟は兄弟です」と、改めて兄弟政党との認識にこだわりを示した。

一方で立民は衆参で予算案に賛成した国民を批判して、これまで衆院の各委員会質疑で国民などに分け与えていた持ち時間を今後は譲らないことを表明した。これによって国民の質疑時間は削減され、参院選で候補者調整の呼びかけとの矛盾も指摘されている。

国民の玉木雄一郎代表は共産党との協力関係を明確ではない立民との選挙協力については消極姿勢だ。国民の榛葉賀津也幹事長もこの日、「立憲さんが共産党さんと、どういう距離感、もしくは連携を取ろうとしているのか。それが見えないと、はい、分かりましたとはならない」とした。また泉氏の「兄弟政党論」については「どっちがお兄さんなんだろう? うちだよね(笑い)」とジョークでけむに巻いた。

榛葉氏は衆参予算案の賛成によって野党ではなく、与党との批判に「うちは野党です。すべての選挙区で自民党と戦っています。賛成するべきものは賛成する、反対すべきは反対する。自民党がいいのか、反対ばかりの野党がいいのか、是々非々の国民民主党がいいのか。国民のみなさん判断してほしい」などと参院選を見据えて主張した。