北海道・知床半島沖で乗客乗員26人が乗った観光船「KAZU I(カズワン)=19トン」が遭難し、11人が死亡、15人が行方不明となった事故で、運航会社「知床遊覧船」(斜里町)の桂田精一社長の記者会見が27日午後、行われた。

桂田社長は23日に事故が発生した時点、斜里町にはいなかったという。

その件について聞かれると、桂田社長は「高速で直帰で帰った。離れたところに迎えに行かなければならない者がいた」と説明。「病院に行くのは、どうしても、その日に行かなければいけなかったのか? どのようなご用件?」と聞かれると「何だろう…退院をその日にしか出来ない。移動が出来ない」と答えた。その後、病院の所在地は北見市であると明かした。さらに「奥様の出産ですか?」と聞かれると「そうです」と認めた。

桂田社長は「客を楽しませるのもあるが、少しでも危なかったら、やめようと考えなかった? 自然のことは、どう考えていた?」と気象条件や自然を、甘く見ていたのではないか? と追及されると「私も、ひいじいさんを船で亡くしております」と明かした。その上で「今回は、そこが至らなかった」と答えた。