気象庁によると29日、上里見(群馬・高崎市)と佐野(栃木・佐野市)で35・2度を記録した。35度を超える猛暑日となった。特に上里見での5月の猛暑日は1993年5月13日に記録した35・6度以来29年ぶりだった。

上里見でレストラン「くちなし亭」を経営する松本清さん(66)は「店に入ったときにもわっ、として、5月には珍しくすぐにクーラーをつけました」と話した。前日28日夕の天気予報で気温上昇の予測がされていたため、スポーツドリンクを大量購入して備えていたという。辛いカレーライスで知られる名店で「昨日は1皿しかなかったオーダーですが、暑さに誘われたのか6皿も出た。この調子で暑くなるようなら梅雨明けを予定していた冷やし中華の提供を考えないといけませんね」と語った。

同じ上里見の中華「丸よし食堂」では「明け方は半そででは寒いぐらいだったのにね。昼すぎから暑くなってきたね。入店するなり『お水ぅ~』というお客さんが多かった」と振り返った。この日、上里見の最低気温は午前5時過ぎの13・4度で気温差は22・8度だった。

この日は東京都心でも最高気温で31・2度を記録。東京消防庁では午後3時までに熱中症で5件の救急搬送があったとして「5月だとまだ空気はさわやか。梅雨が明けるころには湿度も高くなってくるので、日中だけではなく夜間の水分補給を意識していただきたい」と気温だけではなく湿度の上昇への意識を持ってほしいと注意喚起した。