株式投資で30万円を1億円にした元サラリーマンのマル秘テクニックの「実践編」。「恒例行事」からチャンスをつかむです。

「1999年7月、空から恐怖の大王が来るだろう」。ノストラダムスの大予言でとても有名だったフレーズです。1999年7月に何が起きるのか? 当時、私はドキドキしながら毎日を過ごしていましたが、何も起きませんでした。

では「2022年7月8日、株式相場に大きな売りが降ってくるだろう」と私が予言したら、みなさん、信じますか? 実はこれは予言でもなんでもなくて、近年になって実際に起きている毎年の「恒例行事」なのです。

株式の売り手は、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)に連動するパッシブ型ETF(上場投資信託)です。これらETFの多くが7月上旬に決算日を迎えます。分配金を支払うお金を確保するために先物や株式を売る必要があるのです。

特に7月8日と7月10日に決算日が集中しています。今年は7月9日、10日が土、日曜日となり、相場がお休みとなるため、7月8日に集中する年になります。大和証券のリポートによれば、一昨年の売りは7200億、昨年は8300億と推定されていて、今年も昨年の同規模以上になるのではないでしょうか。

この日に対する作戦はいくつかあると思いますが、短期投資派なら、事前にTOPIX先物を売って、当日安いところで買い戻すあたりが王道でしょうか。長期投資派なら、自分がほしいと思っている株が一時的に大幅安になるのを期待して安値に指値(さしね)を置いておく。当日、機関投資家も参戦しますので、株価の乱高下が予想されます。高みの見物もありだと思います。

◆夕凪(ゆうなぎ)1967年(昭42)、新潟県生まれ。電気通信大卒。大手IT企業に勤めながら04年に30万円から始めた投資資金で億超えを達成。12年に退職し、専業投資家の道を選ぶ。「イベント投資」の名付け親。ツイッターのアカウント「夕凪」で投資情報を随時更新中。著書に「スタバ株は1月に買え!」(東洋経済新報社)。