自民党の安倍晋三元首相(67)が街頭演説中、男に銃撃された奈良市の近鉄大和西大寺駅北口は、8日夜遅くになっても献花に訪れる人が途絶えなかった。

10代女性は「こんなにも人通りの多い駅の前で、1人の尊い命が失われてしまった。怖くて仕方がないです」と震えた声で話した。

現場からほど近い場所には平城宮跡や唐招提寺、孝謙天皇陵などがあり、20代女性は「痛ましい事件で、奈良が歴史に残ってしまうのはとても悲しい」と話した。40代男性は「日本のために頑張ってこられた方。今まで本当にありがとうございますと感謝の思いを伝えたかった」と語った。

涙を流しながら手を合わせる女性や、「二度とこういう暴挙が起きてはいけない」と怒りをにじませる男性もいた。

現場にはたくさんの花とともに、安倍元首相の地元である山口県で製造される日本酒の「獺祭」も手向けられた。