参院選東京選挙区(改選6)に立候補したれいわ新選組の山本太郎代表(47)が、しんがりの6番目で当選を果たした。

会見では渋い表情で、「バンザイはしません。これで喜ぶなんて意味分かりませんから。これからイバラの道ですから」と語った。

21年10月の衆院選比例東京ブロックで得た議席を今年4月にわずか半年で返上し、繰り上げ当選する同党の櫛渕万里氏に譲る形で参院選にくら替え出馬した。「衆院選で投票した有権者への裏切りではないか」などとインターネットなどで手法に批判もわき上がったが、議席を1増やした。

選挙前に自分以外に党所属の国会議員5人で臨む選挙は初体験。「仲間がいる、っていいですね」としみじみと話し「けんかするほどに論争して、今回の政策も景気の回復を重点に消費税廃止、ガソリン税ゼロ、季節ごとの給付金10万円の3つを柱にすることを決められた」と自信をみせた。

所属の国会議員は増えたものの弱小政党である悩みを抱える。今年2月、立憲民主党との話し合いで衆院予算委員会で15分の質問がとれることになった。「でも、与党に握りつぶされてなくなった。大きな政党になっていかないといけない」と党としての成長を課題にあげた。

2019年の党結成以来「消費税廃止」を訴えてきた、街頭演説でようやく浸透してきた。会見では今後を見据えて、「このままでは消費税は19%になってしまいますよ。与党の暴走は止めないといけない。体を張って消費税減税は実現させたい」と熱く語る。

参院選の街頭演説で「れいわフレンズ」という党員募集をして反響はあった。今秋には党員を対象にして代表選を実施する予定だ。「山本を代表から降ろしたいという人も含めて党員への呼びかけをした。私、代表じゃなくなるかもしれませんよ」と語る。党の進化を、誰よりも望んでいる。【寺沢卓】

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