株式投資で30万円を1億円にした元サラリーマンのマル秘テクニックの「実践編」。今回は「モノ言う株主」の動向に注目です。

馬券を買う場合、最も重要なのは競走馬自体の能力であることには間違いないでしょう。ではその次に重要なものとして騎手をあげる方も多いのではないでしょうか。私が始めた頃は武豊騎手が大人気でした。今は川田騎手、ルメール騎手、横山武史騎手といったあたりでしょうか。

株式相場も似ています。最も重要視するのは会社自体の能力であることに間違いありません。その次に、騎手に相当しそうな会社の大株主も意外と重要なのです。

特にモノ言う株主と呼ばれる「アクティビスト」。彼らが大株主になっていたら要注目です。今まで能力があっても発揮してこなかった会社に、時にはムチを振り回して目覚めさせようとするのです。

今、ノリに乗っているアクティビストは「シティインデックスイレブンス」です。旧村上ファンドの一員とも呼ばれています。最近では大豊建設で大きな利益を上げました。その少し前は、もう上場廃止になりましたが、サカイオーベックス、日本アジアグループと株価大幅上昇に貢献しています。

今、彼らが力を入れ始めているのがコスモエネルギーとホシデンです。ゆっくりですが、少しずつ買い増ししています。1~2年ほどかけてじわじわと会社に圧力をかけていくのです。最近買ったジャフコグループにも注目が集まります。

有名な騎手で馬券を買う「騎手買い」があるように、有名なアクティビストが買っている株式を参考にして買う「アクティビスト買い」も、株式投資の作戦のひとつです。

◆夕凪(ゆうなぎ) 1967年(昭42)、新潟県生まれ。電気通信大卒。大手IT企業に勤めながら04年に30万円から始めた投資資金で億超えを達成。12年に退職し、専業投資家の道を選ぶ。「イベント投資」の名付け親。ツイッターのアカウント「夕凪」で投資情報を随時更新中。著書に「スタバ株は1月に買え!」(東洋経済新報社)。