2019年に世界で最も若い女性首相となったフィンランドのマリン首相(36)が、プライベートで友人らと歌ったり踊ったりとパーティーに興じる様子を捉えた動画が流出した問題は米国でも話題になっている。

ウクライナ問題や物価高騰などさまざまな問題が山積みの中で、同国のラッパーらセレブたちとホームパーティーを楽しみ、ノリノリで騒ぐ様子に「首相にふさわしくない」との批判が起き、薬物使用疑惑も浮上。その後、記者会見をした同首相は薬物使用疑惑を否定し、検査を受けたことを明かす事態に発展していた。

しかし、19日に今度はフィンランドのタブロイド紙が、マリン首相が夫以外の男性と親密に踊る新たな動画を公開し、再び物議を醸している。新たに流出した動画は、首都ヘルシンキにあるクラブで撮影されたものだといい、混雑する店内で男性と体を寄せ合って踊る姿などがうかがえる。ニューヨーク・ポスト紙によると、首相は明らかに酔った状態で少なくとも3人の男性と親密に踊り、2人の男性の膝の上に座るなどしていたという。目撃者によると、首相は20代の独身女性のような振舞いだったといい、朝5時半頃までワイルドなパーティーを楽しんだと伝えている。

米ヒップホップグループ、ブラック・アイド・ピーズのヒット曲に合わせて踊る首相の腰に男性が両手を当てたり、首相が自らの腕を男性の肩に回し、男性が首相の首元にキスするようなそぶりも見られるが、夫でサッカー選手のマルクス・ライッコネンとの間4歳の娘がいる首相の左手薬指には結婚指輪がはっきりと確認できると同紙は伝えている。

米国では「同年代の人と同じように、友人と過ごす自由な時間もある」と釈明したマリン首相を支持する声も多く、79歳のバイデン大統領を引き合いに「アメリカはダメダメだけど、フィンランドの大統領はクールね」という書き込みもある。また、トランプ前大統領と比較し、「ゴルフに費やしていた時間より、マリン首相がクラブで過ごす時間は少ないはず」というコメントや、「フィンランドの問題は首相がセクシーすぎることだ」との意見も出ている。

34歳の若さで首相に就任したマリン氏は、これまでも政治的ではないパーティーに多く参加していると批判を受けており、コロナ禍の昨年暮れにはナイトクラブでパーティーをしていた際に仕事用携帯を所持しておらず、新型コロナウイルスの感染者と接触したことを知らせるメッセージを見逃したことが発覚して物議を醸していた。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)